「トイレのピエタ」ってどんな映画?

今年6月に公開された「トイレのピエタ」という映画。気になるタイトルです。一体どんな映画なのでしょうか。

「トイレのピエタ」の監督は松永大司。ドキュメンタリー『ピュ〜ぴる』で高い評価を得た監督です。この「トイレのピエタ」が劇映画デビューです。また、人気バンドRADWIMPSのフロントマンである野田洋次郎が主演として俳優デビューしていることでも話題になりました。

映画のストーリーは、ある日突然、余命3か月を宣告された青年と一見、自由奔放な女子高生との交流を描くものです。

そもそも「トイレのピエタ」とは、漫画家手塚治虫が亡くなる前の日記の最後のページに書いていた漫画(の構想)のことです。その新しい漫画への構想を日記へ書き綴ったのを最後に、その後手塚は昏睡状態に陥り天国へ召されました。

映画の「トイレのピエタ」は、監督の松永大司が手塚の「トイレのピエタ」構想を原案として、オリジナルストーリーとしてつくったものです。


※以下が手塚治が最後に遺した日記

一九八九年一月一五日

今日はすばらしいアイディアを思いついた!トイレのピエタというのはどうだろう。

癌の宣告を受けた患者が、何一つやれないままに死んで行くのはばかげていると、入院室のトイレに天井画を描き出すのだ。

周辺はびっくりしてカンバスを搬入しようと するのだが、件の男は、どうしても神が自分をあそこに描けという啓示を、 便器の上に使命されたといってきかない。

彼はミケランジェロさながらに寝ころびながらフレスコ画を描き始める。 彼の作業はミケランジェロさながらにすごい迫力を産む。 傑作といえるほどの作品になる。 日本や他国のTVからも取材がくる。

彼はなぜこうまでしてピエタにこだわったのか?これがこの作品のテーマになる。
浄化と昇天。これがこの死にかけた人間の世界への挑戦だったのだ!

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